Marshmallow Root
マシュマロルート(マシュマロウルート)は、学名 Althaea officinalis で知られるアオイ科の多年草「ウスベニタチアオイ」の根の部分を指します。英語では Marshmallow Root と表記され、実はお菓子のマシュマロの名前の由来にもなったハーブです。かつてはこの植物の根から取れる粘液質を使ってお菓子を作っていたことから、その名がつきました。 原産地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカの湿地帯で、古代エジプト時代から2,000年以上にわたって民間療法に用いられてきた歴史があります。古代ギリシャの医師ヒポクラテスも、傷の治療にマシュマロウを推奨したと伝えられています。 マシュマロルートの最大の特徴は、根に含まれる豊富な粘液質(ムチレージ)です。水に浸すととろみのあるゲル状の液体が溶け出し、独特のなめらかな飲み口を生み出します。この粘液質が、のどや消化器系に対するやさしい保護作用をもたらすとして、古くから重宝されてきました。現代でも、乾燥する秋冬のセルフケアハーブとして世界中で親しまれています。
マシュマロルートティーの味わいは、穏やかでほんのり甘い素朴な風味が特徴です。口に含むと、粘液質由来のとろみのあるなめらかな口当たりが広がります。渋みやクセはほとんどなく、やさしい甘みが余韻として残ります。 冷水抽出(コールドブリュー)で淹れると、粘液質がより多く溶け出すため、とろみが一段と強くなります。このとろっとした舌触りは、他のハーブティーにはないマシュマロルート独特の特徴です。 香りは控えめで土っぽさのある落ち着いたハーバルノート。カモミールやリコリスとブレンドすると、甘みと香りのバランスがより豊かになります。単体では味が淡いと感じる方には、はちみつを少量加えるとまろやかさが際立ちます。
マシュマロルート(マシュマロウルート)の効能は、豊富な粘液質(ムチレージ)に由来するものが中心です。ヨーロッパの伝統的なハーバリズムでは、以下のような目的で用いられてきました。 のどのケア — 粘液質がお湯や水に溶けると、ゲル状の保護膜を形成し、のどの粘膜を包み込むようにやさしくカバーするとされています。乾燥や冷えによるのどの不快感を感じるときに、伝統的に愛飲されてきました。 消化器系のサポート — 粘液質は胃や腸の内壁にも保護的に作用するとされ、消化器系のケアにも用いられてきた歴史があります。食べすぎや胃の不快感を感じるときのやさしいティーとして活用されています。 肌のうるおいサポート — マシュマロウルートに含まれる粘液質や多糖類は、体の内側からのうるおいサポートにも寄与する可能性があるとされています。乾燥肌が気になる季節のインナーケアとして取り入れる方もいます。 抗炎症作用 — フラボノイドやフェノール酸などの成分が、穏やかな抗炎症作用を持つ可能性があると研究されています。 ただし、これらは伝統的な用法や民間伝承に基づく情報であり、医学的な効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医師にご相談ください。
⚠ ご利用上の注意
このページの情報は一般的な知識の提供を目的としており、 医療上のアドバイスを意図したものではありません。 効能には個人差があります。 妊娠中・授乳中の方、持病のある方、服薬中の方は、 ご利用前に必ず医師にご相談ください。
マシュマロルートのおすすめの淹れ方は2つあります。 【冷水抽出(コールドブリュー)— 最もおすすめ】 粘液質を最大限に引き出すなら、冷水抽出がベストです。常温の水500mlに対してマシュマロウルート5〜8gを入れ、冷蔵庫で8〜12時間浸けます。とろみのあるなめらかな飲み口が楽しめ、のどにやさしいティーになります。時々軽くかき混ぜると、粘液質がより均一に溶け出します。 【お湯で淹れる場合】 ティースプーン1杯(約3g)に対して80〜95℃のお湯200mlを注ぎ、7〜10分蒸らします。沸騰直後の熱湯は粘液質を壊してしまうため、少し冷ましたお湯を使うのがポイントです。 おすすめブレンドとして、カモミールとの組み合わせはリラックス効果を高め、やさしい甘さのティーに。リコリスを少量加えると、天然の甘みが際立ちます。ジンジャーとのブレンドは、のどケアと温活を同時に叶える冬の定番です。レモンバームを加えると、爽やかな香りがプラスされて飲みやすくなります。 保存は直射日光と湿気を避け、密閉容器で保管します。乾燥状態なら約1年保存可能です。
レシピ投稿で Opening Blender キャンペーンが進みます
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最初のレシピを作るマシュマロウ根(Althaea officinalis)に含まれる粘液多糖体が咽頭粘膜に保護層を形成し、乾燥性の咳や喉の不快感を緩和する可能性が報告されている。二重盲検プラセボ対照試験において、マシュマロウ根エキスを含むトローチを12日間使用した群では、プラセボ群と比較して咽頭刺激スコアの有意な低下が観察された。粘液質が物理的バリアとして機能することで、刺激物質から粘膜を保護する機序が示唆されている。
マシュマロウ根の水性抽出物が消化管粘膜の炎症マーカーに及ぼす影響を検討した前臨床研究。動物モデルにおいて、粘液多糖体が胃粘膜に付着し、物理的保護層を形成することで、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6)の産生を抑制する可能性が示唆されている。また、抽出物中のフラボノイド成分が抗酸化作用を通じて粘膜組織の酸化ストレスを軽減する傾向も観察された。ただし、ヒトでの検証は限定的である。
マシュマロウ(Althaea officinalis)は古代ギリシャ・ローマ時代から2000年以上にわたり、喉の痛みや消化不良に対する民間療法として使用されてきた。欧州薬局方(European Pharmacopoeia)にも収載されており、ドイツのコミッションEモノグラフでは口腔・咽頭粘膜の刺激緩和および軽度の胃腸障害に対する使用が認められている。長い使用歴と安全性プロファイルに基づき、伝統的使用のエビデンスは蓄積されている。
最終更新: 2026年3月20日
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