レモンバームとペパーミントは、どちらもシソ科の葉を使うノンカフェインのハーブですが、属が異なる別の植物です。結論から言うと、レモンバームはメントールを主成分としないため清涼感がほとんどなく、レモンのような甘くやわらかな香りが特徴。ペパーミントは精油の主成分がメントールで、はっきりした清涼感が持ち味です。そのため、食後や日中にすっきりしたいときはペパーミント、夕方以降に穏やかに過ごしたいときはレモンバームという使い分けになります。この記事では、植物としての違い・香り成分・味わい・淹れ方・ブレンド配合の5つの観点から両者を比較します。
先に結論
迷ったら「食後・日中はペパーミント」「夕方以降はレモンバーム」と覚えると使い分けやすいです。
| 比較項目 | 🍃 レモンバーム | 🌿 ペパーミント |
|---|---|---|
| 学名・植物分類 | シソ科コウスイハッカ属(Melissa officinalis)。ヨーロッパ〜中東原産の多年草 | シソ科ハッカ属(Mentha × piperita)。ウォーターミントとスペアミントの交雑種 |
| 別名 | メリッサ、セイヨウヤマハッカ。「学者のハーブ」とも呼ばれる | 西洋ハッカ。品種名としての「レモンミント」はミント属側の柑橘系品種を指す |
| 使用部位 | 葉 | 葉 |
| 香りの主成分 | シトラール(ゲラニアール・ネラール)やシトロネラールなど柑橘系の精油成分を含む | 精油の主成分はメントールとメントン。この2つが清涼感のもとになる |
| 清涼感 | メントールを主成分としないため、スーッとする清涼感はほとんどない | メントールによるはっきりした清涼感。口の中が冷たく感じられる |
| 味わい・香り | レモンを思わせる甘くやわらかな香り。渋みが少なく穏やかな飲み口 | シャープで鮮烈なミント香。すっきりした味で、ほのかな甘みもある |
| 伝統的な用い方 | ロスマリン酸を含み、気ぜわしい一日のひと休みや就寝前のひとときに親しまれてきた | 食後の重たい感じが気になるときや、頭をすっきりさせたい日中の一杯として用いられてきた |
| おすすめの時間帯 | 夕方から就寝前。穏やかに過ごしたい時間帯に選ばれる | 食後・仕事や勉強の合間。覚醒感があるため就寝2時間前までが目安 |
| 淹れ方のポイント | 90℃前後で5分。熱湯だと繊細な柑橘香が飛びやすい | 95〜100℃で5〜7分。長く蒸らすほど清涼感が強くなる |
| カフェイン | なし | なし |
レモンバーム(Lemon Balm)
Melissa officinalis
レモンに似た爽やかな香りをもつシソ科のハーブで、ヨーロッパでは「メリッサ」の名で親しまれています。気分を明るく前向きに整える働きが期待されます。育てやすい植物でもあり、自家栽培のハーブティーを楽しむ入門にも適しています。
ペパーミント(Peppermint)
Mentha × piperita
ペパーミント(学名: Mentha × piperita)は、ウォーターミント(Mentha aquatica)とスペアミント(Mentha spicata)の自然交雑によって生まれたシソ科の多年草です。「西洋ハッカ」とも呼ばれ、世界で最も広く親しまれているハーブのひとつです。 原産地はヨーロッパで、古代ギリシャ・ローマ時代から薬草として利用されてきた歴史があります。古代エジプトのパピルスにもミントの記述が見られ、消化を助ける薬草として珍重されていました。18世紀のイギリスでは商業栽培が本格化し、現在は世界中の温帯地域で栽培されています。 ペパーミントの最大の特徴は、葉に含まれるメントール(menthol)のすっきりとした清涼感です。メントール含有量は30〜50%に達し、これはスペアミントの約10倍。この豊富なメントールが、ペパーミントティー特有の爽快な香りと味わいを生み出しています。食後の胃もたれを和らげ、気分をリフレッシュする働きが期待されることから、世界中のカフェやレストランで食後のティーとして提供されています。ホットでもアイスでも、季節を問わず楽しめる万能なハーブティーです。
🍃 レモンバーム
🌿 ペパーミント
ペパーミントは食後の重たい感じが気になるときの一杯として、世界中で伝統的に親しまれてきました
レモンバームは穏やかな柑橘香でクセが少なく、夜のひとときに寄り添う一杯として選ばれています
メントールの清涼感のある香りが、気分をすっきりさせたいティーブレイクに向きます
レモンバームはメントールを主成分としないため清涼感がほとんどなく、刺激が苦手な方でも飲みやすいです
どちらも水出しに向きます。2つをブレンドすると柑橘の甘さと清涼感が同時に楽しめます
レモンバームは渋みやクセが少なく、単体でもまろやかに飲めるためハーブティーの入門に適しています
🍃 レモンバーム
🌿 ペパーミント
レモンバームの香りは、シトラール(ゲラニアールとネラールの混合)やシトロネラールといった柑橘系の精油成分によるものです。一方ペパーミントの香りの中心は、精油の主成分であるメントールとメントンです。同じシソ科でも主要な精油成分が異なるため、「ミントの仲間」と紹介されることのあるレモンバームに、ペパーミントのような清涼感はほとんどありません。
ペパーミントの清涼感は、メントールが皮膚や口内の冷感受容体(TRPM8)を活性化させることで生じるとされています。実際の温度が下がっているわけではなく、冷たさの感覚だけが呼び起こされるため、アイスでもホットでもスーッとした印象が残ります。
レモンバームはロスマリン酸をはじめとするポリフェノール成分を含みます。ヨーロッパの伝統的なハーブ療法では、気持ちが張り詰めた日のお茶として長く親しまれ、「学者のハーブ」という別名も伝わっています。なお、これは伝統的な用い方の紹介であり、医薬品のような効果を示すものではありません。
レモンバームは甲状腺機能に影響を与える可能性が指摘されています。甲状腺疾患の治療中の方は医師にご相談ください。ペパーミントについては、胃食道逆流症(GERD)や逆流性食道炎で通院中の方は、飲用前に医師にご確認ください。
妊娠中・授乳中の方は、どちらも大量摂取を避けてください。少量のティーは問題ないとされていますが、念のためかかりつけ医にご相談ください。
どちらもシソ科です。ミント類でアレルギー反応が出たことのある方は、少量から試してください。
ペパーミントは覚醒感があるため就寝2時間前までが目安、乳幼児(3歳未満)への使用は控えてください。どちらも1日2〜3杯程度を目安に、体調や体質に合わせて量を調整しましょう。体調がすぐれないときは医師にご相談ください。
甘くやわらかな香りでゆっくり過ごしたい方、夜のリラックスタイムの一杯を探している方、ミントの清涼感が強すぎると感じる方にはレモンバームがおすすめ。食後にすっきりしたい方、日中に頭を切り替えたい方、はっきりした清涼感のあるお茶が好きな方にはペパーミントが向いています。迷ったら「日中・食後はペパーミント、夕方以降はレモンバーム」と時間帯で使い分けるのが最もわかりやすい取り入れ方です。
両方をブレンドすると、レモンの甘い香りとミントの清涼感が重なった「シトラスミントティー」になります。おすすめはレモンバーム2:ペパーミント1。レモンバーム小さじ2(約2g)とペパーミント小さじ1(約1g)をポットに入れ、92℃前後のお湯300mlで5分抽出します。ペパーミントを増やすとすっきり感が前に出て食後向き、レモンバームを増やすとまろやかになり夕方以降に飲みやすくなります。アイスにする場合はやや濃めに淹れて氷で急冷し、はちみつを少し加えると香りがまとまります。
A. 同じシソ科でも属が異なる別の植物です。レモンバームはコウスイハッカ属(Melissa officinalis)で、シトラールなど柑橘系の精油成分による甘い香りが特徴。ペパーミントはハッカ属(Mentha × piperita)で、精油の主成分であるメントールによるはっきりした清涼感が特徴です。レモンバームにペパーミントのようなスーッとする清涼感はほとんどありません。
A. シソ科という広い括りでは近縁ですが、味の代わりにはなりません。ミントティーらしい清涼感はメントール由来で、レモンバームはメントールを主成分としないためです。清涼感が欲しい場合はペパーミント、レモン系のやわらかな香りが欲しい場合はレモンバームを選んでください。
A. 別の植物です。「レモンミント」は柑橘系の香りをもつミント属(Mentha)の品種を指す呼び名で、ミントらしい清涼感を併せ持ちます。レモンバームはメリッサ(Melissa officinalis)で、ミント属ではありません。パッケージに「レモンミント」とあるものは、レモンバームではなくミント系と考えるのが目安です。
A. できます。レモンの甘い香りとミントの清涼感が調和し、食後にも夕方にも合わせやすいブレンドになります。おすすめ配合はレモンバーム2:ペパーミント1で、ペパーミントを増やすとすっきり感が前に、レモンバームを増やすとまろやかに仕上がります。アイスにしても美味しく楽しめます。
A. レモンバームです。穏やかな香りでクセが少なく、就寝前のひとときに選ばれています。ペパーミントはノンカフェインですがメントールに覚醒感があるため、夜に飲むなら就寝2時間前までが目安です。
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編集部について詳しく見る →| ブレンドでの役割 | 全体をまろやかにまとめる役。カモミールやラベンダーと好相性 | 清涼感のアクセント役。少量でもブレンド全体の印象を引き締める |
学名・植物分類
🍃 レモンバーム
シソ科コウスイハッカ属(Melissa officinalis)。ヨーロッパ〜中東原産の多年草
🌿 ペパーミント
シソ科ハッカ属(Mentha × piperita)。ウォーターミントとスペアミントの交雑種
別名
🍃 レモンバーム
メリッサ、セイヨウヤマハッカ。「学者のハーブ」とも呼ばれる
🌿 ペパーミント
西洋ハッカ。品種名としての「レモンミント」はミント属側の柑橘系品種を指す
使用部位
🍃 レモンバーム
葉
🌿 ペパーミント
葉
香りの主成分
🍃 レモンバーム
シトラール(ゲラニアール・ネラール)やシトロネラールなど柑橘系の精油成分を含む
🌿 ペパーミント
精油の主成分はメントールとメントン。この2つが清涼感のもとになる
清涼感
🍃 レモンバーム
メントールを主成分としないため、スーッとする清涼感はほとんどない
🌿 ペパーミント
メントールによるはっきりした清涼感。口の中が冷たく感じられる
味わい・香り
🍃 レモンバーム
レモンを思わせる甘くやわらかな香り。渋みが少なく穏やかな飲み口
🌿 ペパーミント
シャープで鮮烈なミント香。すっきりした味で、ほのかな甘みもある
伝統的な用い方
🍃 レモンバーム
ロスマリン酸を含み、気ぜわしい一日のひと休みや就寝前のひとときに親しまれてきた
🌿 ペパーミント
食後の重たい感じが気になるときや、頭をすっきりさせたい日中の一杯として用いられてきた
おすすめの時間帯
🍃 レモンバーム
夕方から就寝前。穏やかに過ごしたい時間帯に選ばれる
🌿 ペパーミント
食後・仕事や勉強の合間。覚醒感があるため就寝2時間前までが目安
淹れ方のポイント
🍃 レモンバーム
90℃前後で5分。熱湯だと繊細な柑橘香が飛びやすい
🌿 ペパーミント
95〜100℃で5〜7分。長く蒸らすほど清涼感が強くなる
カフェイン
🍃 レモンバーム
なし
🌿 ペパーミント
なし
ブレンドでの役割
🍃 レモンバーム
全体をまろやかにまとめる役。カモミールやラベンダーと好相性
🌿 ペパーミント
清涼感のアクセント役。少量でもブレンド全体の印象を引き締める
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