ステビアは、南米パラグアイが原産の多年草で、その葉に含まれる甘味成分がカロリーゼロながら砂糖の数百倍の甘さを持つことで知られています。この記事では、ステビアの育て方から効能、料理への活用法、保存方法までを詳しく解説します。ハーブティーとしても、料理の甘味料としても活躍するステビアを、暮らしに取り入れるためのすべてをお伝えします。
| 和名 | ステビア |
| 英名 | Stevia |
| 学名 | Stevia rebaudiana Bertoni |
| 科名・属名 | キク科・ステビア属 |
| 原産地 | 南米(パラグアイ) |
| 草丈 | 60~100cm |
| 利用部位 | 葉 |
| 香りの特徴 | ほのかに甘い香り |
| 主な用途 | ハーブティー、天然甘味料、料理、飲料 |
ステビアはキク科に属する植物で、南米のパラグアイでは古くから「甘い葉」として利用されてきました。ステビアの最大の特徴は、その葉に含まれるステビオサイドなどの甘味成分で、砂糖の数百倍の甘味を持ちながらカロリーがほぼゼロという点です。また、ステビアは「幸せを呼ぶハーブ」と呼ばれることもあり、ガーデニング初心者にも育てやすいハーブとして人気があります。
ステビアは、パラグアイの先住民グアラニ族によって数百年にわたって「カーア・イェ・マテ」(甘い葉)として利用されてきたと伝えられています。スペイン人による征服後、ステビアはヨーロッパへ伝わり、16世紀にはスペインの医者ペドロ・デ・オスマによって初めて学術的に記述されました。
20世紀に入ると、日本の科学者がステビアの甘味成分の研究を開始し、1970年代には日本でステビア抽出物の食品添加物としての認可が下りました。現在では、砂糖の代わりとなる天然の低カロリー甘味料として、飲料、お菓子、調味料など多くの食品に利用されています。南米では昔ながらの民間療法として、ステビアティーが疲労回復や消化促進に用いられてきたという記録も残っています。
ステビアは日当たりを好む植物です。育てる際は、1日6時間以上の直射日光が当たる場所を選ぶことが大切です。室内の窓辺でも育つことは可能ですが、その場合は日光不足になりやすいため、できるだけ明るい場所に置いてあげましょう。
生育適温は15~25℃で、ステビアは寒さにやや弱い植物です。冬場の気温が5℃以下になる地域では、冬越しのために室内に取り込む必要があります。ただし、多年草なので、冬の間は成長が止まりますが、春になると新しい芽が出てきます。
ステビアは水はけの良い土を好みます。市販のハーブ用培養土を使うのが最も簡単です。自分で土をブレンドする場合は、赤玉土(小粒)6、ピートモス3、パーライト1の割合がおすすめです。鉢選びも大切で、8~10号鉢(直径24~30cm)に1株が目安です。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷり与えるのが基本です。春から秋の成長期は1~2日に1回程度、冬は週に1~2回程度を目安にしてください。ステビアは過湿を嫌うため、水の与えすぎには注意が必要です。特に冬場は、土が湿った状態が続くと根腐れを起こすリスクが高まります。一方、乾燥しすぎると葉がしおれてしまうため、バランスが重要です。
ステビアは種からの栽培と、苗からの植え付けの両方が可能です。初心者には苗からの植え付けをおすすめします。春(4~5月)と秋(9~10月)が植え付けの適期です。苗を購入した場合、根が詰まっていたら優しくほぐしてから、準備した鉢に植え付けます。
種から育てる場合は、2~3月が種まきの適期です。ステビアの種は非常に細かいため、種をまく際は湿らせた土の表面に直接置き、軽く押さえるだけです。覆土はほぼ不要で、むしろ種を埋めすぎると発芽が難しくなります。発芽までは、土が乾かないよう毎日細かく霧吹きをして湿度を保ちます。
プランター栽培の場合は、深さ20cm以上のプランターを選ぶようにしましょう。ベランダで育てる場合も、ステビアは比較的育てやすいため、初心者向けのハーブプランター栽培に適しています。
ステビアの収穫は、植え付けから3~4か月後、植物が十分に成長した夏以降が目安です。葉が十分に成熟すると、甘味が強くなります。収穫の際は、茎の先端から10~15cm程度を摘み取ります。摘芯(てきしん)と呼ばれるこの作業により、脇芽が出やすくなり、株がより茂りやすくなります。
頻繁に摘み取ることで、より多くの収穫が期待できます。ステビアは秋に向けて成長が活発になるため、夏から秋にかけての収穫量が最も多くなります。一度に全ての葉を摘んでしまうと株が弱ってしまうため、全体の3分の1~2分の1程度の葉を残すようにしましょう。
葉が黄色くなってしまう場合:これは水のやりすぎまたは根腐れが原因であることが多いです。鉢の底から水が流れ出ていることを確認し、数日間水やりを控えて様子を見てください。
虫がついてしまった場合:ステビアはアブラムシやハダニなどの害虫がつきやすいことがあります。見つけたら、水で洗い流すか、市販のハーブ用殺虫剤(無農薬のものが理想的)を使用してください。
成長が遅い場合:これは日光不足が原因かもしれません。できるだけ日当たりの良い場所に移動させ、肥料(薄めた液体肥料を月1~2回与える)を足してみてください。
ステビアの葉に含まれるステビオサイド(天然甘味成分)やレバウジオサイドなどの成分には、さまざまな健康上の利点が期待されていると言われています。
ステビアは、古くからパラグアイの民間療法で、疲労回復と消化促進に用いられてきたと伝えられています。また、血糖値の上昇を緩やかにするのに役立つ可能性があることが、いくつかの研究報告で示唆されています。さらに、ステビアティーとして飲用する場合、穏やかなリラックス効果が期待されているという記録も残っています。
ステビアに含まれるポリフェノール類には、抗酸化作用が期待されていると言われています。このため、老化予防や健康維持をサポートする働きが期待できるとして、注目されています。ただし、これらの効果は個人差があり、すべての人に同じ効果が得られるわけではないことをご理解ください。
※効能には個人差があります。妊娠中・授乳中の方、持病のある方、服薬中の方は、ご利用前に医師にご相談ください。
ステビアのハーブティーは、フレッシュな葉でも乾燥した葉でも楽しむことができます。基本的な淹れ方は、カップ1杯分(150~200ml)に対して、乾燥葉なら小さじ1杯、フレッシュ葉なら小さじ2杯程度を目安にします。沸騰したお湯(約95℃)を注ぎ、3~5分蒸らしてからいただきます。
ステビアの甘い香りを活かすには、単独でティーを楽しむのも良いですが、他のハーブとのブレンドもおすすめです。特にレモンバーム(爽やかさが加わる)、ラベンダー(リラックス効果が高まる)、ミント(爽快感がプラスされる)との相性が良いと言われています。
アイスティーとして楽しむ場合は、濃いめに淹れたステビアティーを冷ましてから氷を入れるか、冷水でゆっくり抽出する方法もあります。甘い香りが際立つため、夏場のリフレッシュドリンクとして重宝します。
Sharecipeaでは、ステビアを使ったレシピを多数掲載しています。→ ステビアのレシピ一覧
ステビアの葉は、天然の甘味料として料理に活かすことができます。相性の良い食材には、レモン、ベリー系フルーツ、ヨーグルト、紅茶、コーヒー、蜂蜜などが挙げられます。
ステビアの定番の使い方として、まずはフレッシュな葉をそのままデザートに添える方法があります。ヨーグルトにフレッシュなステビアの葉をちぎって混ぜると、自然な甘さが加わります。乾燥させたステビア葉をオイルに漬ければ、ステビアオイルが完成し、サラダドレッシングやデザートの仕上げに用いられます。
簡単に試せるレシピアイデアとしては、①冷たい紅茶にフレッシュなステビアの葉を浮かべるだけで、香りの良い甘いティーが楽しめます。②フルーツスムージーにステビアの葉をひとつまみ加えるだけで、砂糖不要の自然な甘さになります。③ジャムを作る際に砂糖の一部をステビアで代用すれば、低カロリーで甘いジャムが完成します。
ステビアはハーブティーや料理だけでなく、ドライフラワーとしてポプリに加えることもできます。ステビアの甘い香りがポプリ全体に広がり、リラックス効果を高めます。また、入浴時にドライのステビア葉をお茶パックに入れてお風呂に浮かべることで、ハーブバスとしても楽しめます。
ステビアの基本情報・淹れ方はこちら → ステビアの図鑑ページ
フレッシュなステビアの葉は、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すれば、1~2週間は比較的新鮮な状態が保ちやすいです。ただし、時間とともに香りが薄れていくため、できるだけ早めに利用することをおすすめします。
ステビアを乾燥させるには、収穫した葉を風通しの良い日中の場所に広げ、1~2週間かけてゆっくり乾燥させます。または、50~60℃の低温オーブンで2~3時間乾燥させることも可能です。乾燥が完了したら、湿度の低い冷暗所の密閉容器で保管すれば、半年~1年は香りと甘味が保たれます。
フレッシュなステビアの葉は冷凍保存も可能です。洗浄後、水気を拭き取り、小分けにしてフリーザーバッグに入れて冷凍庫で保管すれば、3~6か月間保存できます。凍ったまま料理やティーに加えることができるため、非常に便利です。
市販のドライステビアを購入する際は、色が緑色で、香りが強いものを選ぶことがおすすめです。時間経過で香りが薄れたものは、甘味成分も減少している可能性があります。開封後は、空気に触れないよう密閉容器に保管することが大切です。
ステビアは、育てやすく、ハーブティーや料理に活用でき、天然の甘味料として優れた特性を持つハーブです。南米の伝統的な利用法から、現代の食卓まで、その価値は時代を超えて認識されています。まずは1株育ててみてはいかがでしょうか。ステビアの成長を見守りながら、やさしい甘い香りに癒やされる時間を楽しめます。
ステビアの魅力をもっと知るために、Sharecipeaで詳しい栽培情報や、ステビアを使ったレシピをぜひご確認ください。
ハーブティー専門YouTubeチャンネル(登録者2.7万人・動画967本)の企画・撮影・編集・運用を6年間担当した経験をもとに、122種のハーブデータベースとオリジナルブレンドレシピを発信しています。
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