結論からお伝えすると、ハーブティーとして毎日気軽に楽しみたい方にはジャーマンカモミール、精油やアロマバスとしてリラックス効果を求める方、あるいは「カモミールらしい香りを濃く感じたい」方にはローマンカモミールがおすすめです。同じ「カモミール」という名前でも、じつは学名も生態もまったく別の植物で、ローマンは多年草のChamaemelum nobile、ジャーマンは一年草のMatricaria chamomillaと分類されます。香りの強さや味の飲みやすさにもはっきりとした違いがあり、目的に合わせて選ぶことで、それぞれの魅力を最大限に楽しめます。
| 比較項目 | 🌼 ローマンカモミール | 🌼 ジャーマンカモミール |
|---|---|---|
| 学名 | Chamaemelum nobile | Matricaria chamomilla |
| 科名 | キク科カマエメルム属 | キク科シカギク属 |
| 原産地 | 西ヨーロッパ、北アフリカ | ヨーロッパ、西アジア |
| 使用部位 | 花部 | 花部 |
| 植物の性質 | 多年草(地を這うように広がる) | 一年草(直立して50cm前後に育つ) |
| カフェイン | ノンカフェイン | ノンカフェイン |
| 味わい | 強めの苦味と青草感 | やさしい甘みと飲みやすさ |
| 香り | 濃厚で甘いりんごのような香り | 穏やかで青りんごを思わせる香り |
| 代表的な効能 | 鎮静、筋肉の緊張緩和、頭痛ケア | 消化促進、炎症ケア、安眠サポート |
| おすすめの時間帯 | 就寝前、入浴時のアロマ | 食後、就寝前、いつでも |
| 水色(ティーの色) | 淡い黄金色 | やや緑がかった黄金色 |
ローマンカモミール(Roman Chamomile)
Chamaemelum nobile
ローマンカモミールは、西ヨーロッパ・北アフリカ原産のキク科多年草で、地を這うように広がる性質から「大地のリンゴ」と呼ばれてきました。ジャーマンカモミールと同じ「カモミール」の名を持ちながら、学名も生態もまったく別の植物です。イソブチルアンジェレートをはじめとするアンゲリカ酸エステル類が豊富で、熟したりんごに蜂蜜を垂らしたような濃厚で甘い香りが特徴。アロマテラピーの世界では「子どもにも使える数少ない鎮静系オイル」として重宝され、精油・アロマバス・スキンケアクラフトなど香りを活かす用途に広く使われています。
ジャーマンカモミール(German Chamomile)
Matricaria chamomilla
ジャーマンカモミールは、ヨーロッパ・西アジア原産のキク科一年草で、ハーブティーとして世界でもっとも親しまれているカモミールです。精油に含まれる濃い青色の成分カマズレンと、α-ビサボロール、フラボノイドのアピゲニンが主役。これらには炎症を鎮める働きが期待でき、胃炎や胃もたれなど消化器系のトラブル、口内炎、肌トラブルのケアに古くから用いられてきました。軽い鎮静作用もあり、食後に飲んでそのまま眠りにつく使い方にも向いています。味は青りんごや刈りたての干し草を思わせる軽やかで親しみやすい味わいで、ハーブティー初心者にも安心して勧められる穏やかさがあります。
🌼 ローマンカモミール
🌼 ジャーマンカモミール
ジャーマンカモミールのα-ビサボロールとカマズレンが消化器系の炎症を鎮め、食後のもたれを和らげます
ローマンカモミールのエステル類が精神の緊張をほどき、寝る前のスペシャルな一杯に最適です
ジャーマンはクセが少なくやさしい甘みで、初めての方でも飲みやすい万能ベースです
ローマンは少量でも香りが深く、浴槽に浮かべるハーブバスやクラフト素材としても活躍します
🌼 ローマンカモミール
🌼 ジャーマンカモミール
ローマンカモミールには、イソブチルアンジェレートをはじめとするエステル類が豊富に含まれています。この成分は心身の緊張をゆるめる働きがあるとされ、頭痛や不眠、精神的ストレスによるこわばりに伝統的に用いられてきました。アロマテラピーの世界では「子どもにも使える数少ない鎮静系オイル」として重宝されています。
ジャーマンカモミールの主役は、精油に含まれる濃い青色の成分カマズレンと、α-ビサボロールです。これらには炎症を鎮める働きが期待でき、胃炎や胃もたれなど消化器系のトラブル、口内炎、肌トラブルのケアに用いられてきた歴史があります。軽い鎮静作用もあるため、食後に飲んでそのまま眠りにつく使い方にも向いています。
どちらもキク科のため、ブタクサなどキク科アレルギーがある方は飲用を避けてください。
カモミールは子宮を刺激する可能性があるとの指摘があり、妊娠初期は念のため避ける方が安心です。飲む場合はかかりつけの医師・助産師に相談のうえ、少量から試してください。
ローマンは苦味が立ちやすいため、短めの抽出(2〜3分)ではちみつやブレンドで調整するのがおすすめです。
日常的に気軽に飲めるハーブティーが欲しい・食後にお腹を落ち着かせたい・家族とシェアしたい方にはジャーマンカモミールがおすすめ。香りでしっかりリラックスしたい・寝る前のスペシャルな一杯が欲しい・アロマバスやクラフトに使いたい方にはローマンカモミールが向いています。
ローマンとジャーマンをブレンドすると、お互いの魅力を引き立て合う「ダブルカモミールの安眠ブレンド」になります。ジャーマンカモミール小さじ1にローマンカモミール小さじ1/2、レモンバーム小さじ1/2を合わせ、95℃のお湯300mlで4分抽出。ジャーマンのやさしい飲みやすさを土台に、ローマンの深い香りがふわりと重なり、就寝30分前にぴったりの一杯に仕上がります。
A. 最大の違いは学名(植物としての種類)です。ローマンは多年草のChamaemelum nobile、ジャーマンは一年草のMatricaria chamomilla。香りはローマンの方が濃厚で甘く、味はジャーマンの方が飲みやすいという特徴があります。効能もローマンは鎮静寄り、ジャーマンは消化・炎症ケア寄りと方向性が異なります。
A. 市販のカモミールティーのほとんどはジャーマンカモミールです。味が穏やかで飲みやすく、大量生産にも向いているためです。ローマンは精油やブレンド原料として流通することが多く、ティー専門店でのみ単体販売を見かけます。
A. カモミールは子宮を刺激する可能性があるとの指摘があるため、妊娠初期は念のため避ける方が安心とされています。飲む場合はかかりつけの医師・助産師にご相談のうえ、少量から様子を見るようにしてください。
A. アロマテラピーで使うならローマンカモミールがおすすめです。香りが濃く、肌への刺激が少ないとされ、ブレンドしやすいためです。ジャーマンの精油は濃い青色(カマズレン由来)で、炎症ケア用のスキンクラフトに向いています。
A. ローマンの苦味が気になる場合は、抽出時間を2分以内に短くするか、はちみつやアップルピースと合わせるのが効果的です。ミルクを加えてチャイ風にするのも、苦味が和らぎおすすめです。
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編集部について詳しく見る →学名
🌼 ローマンカモミール
Chamaemelum nobile
🌼 ジャーマンカモミール
Matricaria chamomilla
科名
🌼 ローマンカモミール
キク科カマエメルム属
🌼 ジャーマンカモミール
キク科シカギク属
原産地
🌼 ローマンカモミール
西ヨーロッパ、北アフリカ
🌼 ジャーマンカモミール
ヨーロッパ、西アジア
使用部位
🌼 ローマンカモミール
花部
🌼 ジャーマンカモミール
花部
植物の性質
🌼 ローマンカモミール
多年草(地を這うように広がる)
🌼 ジャーマンカモミール
一年草(直立して50cm前後に育つ)
カフェイン
🌼 ローマンカモミール
ノンカフェイン
🌼 ジャーマンカモミール
ノンカフェイン
味わい
🌼 ローマンカモミール
強めの苦味と青草感
🌼 ジャーマンカモミール
やさしい甘みと飲みやすさ
香り
🌼 ローマンカモミール
濃厚で甘いりんごのような香り
🌼 ジャーマンカモミール
穏やかで青りんごを思わせる香り
代表的な効能
🌼 ローマンカモミール
鎮静、筋肉の緊張緩和、頭痛ケア
🌼 ジャーマンカモミール
消化促進、炎症ケア、安眠サポート
おすすめの時間帯
🌼 ローマンカモミール
就寝前、入浴時のアロマ
🌼 ジャーマンカモミール
食後、就寝前、いつでも
水色(ティーの色)
🌼 ローマンカモミール
淡い黄金色
🌼 ジャーマンカモミール
やや緑がかった黄金色